はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

月に行く

呼吸がいらなくなったら

あなたと月に行く

寒さも暑さも感じない

無限の空間に浮かんで

光に包まれ、二人影になって

手を繋いで昔話をしよう

時間まで

 

人が生まれ変わるのは

また会いたい人がいるからなのかもしれない

僕らが離れて記憶も消えて

長い時間が経った頃に

お互いをふと思い出せたらいい

その瞬間に再会できたらいい

昔と同じ姿で

ねがい

君が自殺しても

事故か病気で死んでも

悲しみを忘れられるように

逃げ出せるように

本をたくさん買った

もしもの時は

ただひたすら没頭しようと思う

現実全部無視して

別の世界に入り込もう

そうして気が付いた時には

大きく変わった環境の中で

初めて会ったような知人達に囲まれて

心の損壊が既に埋まっている

最後でありたい

火をつけて

もう戻れない

戻らなくていい

今僕は檻の中で

足枷を嵌められ

仮にこの身をあなたに捧げても

僕はここから出られない

あなたが何も思わなくても

あなたの助けになれればいい

この胸から流れ続ける血に

火をつけて焼こう

いずれ全て忘れるだろう

為すべきことを為すだけだ

流れる血と傷口に

火をつけて焼こう

後年の平穏な生活

あなたは安物のカッターで自分の皮膚を何度も切る

気に入らない事があると話の内容を故意に曲解して激昂し更に罵倒し自傷する

そんな生活にはもう疲れたし慣れた

そんな脅迫癖はもう改善しようとすら思わない

あなたがとち狂う横で資格の勉強を始める

あなたが泣き喚く隣で適当に相槌を打ちながら

平穏な生活を満喫する自分を思い描く

あなたの墓前で祈る自分を思い浮かべる

東と西

僕らは軍事で語り合うべきじゃない

敵を作っているのは自分自身の疑心暗鬼だ

話し合って分かり合えないなら

何十年でも時間をかけて話し合い続けるべきだ

 

 

僕らは兵器で語り合うべきじゃない

敵を作っているのは自分自身の被害妄想だ

話し合って通じ合えないなら

世代を渡って人を引き継いで話し合い続けるべきだ

 

 

それができないなら

悪魔に取り憑かれて滅びてしまえ

業火に焼かれて灰になれ

タヌキとミーアキャット

あなたがいると僕は自由に生きられない
でも僕が辛うじて生きようと思えるのは
あなたがいるからという矛盾
何年も何十年もあなたに縛られて
老いて人生と希望を失っても
それであなたが死なずに済むなら
そして僕が死なずに済むなら
と言い聞かせる嘘
あなたは自傷をやめ回復していくが
僕は物陰に身を潜め心を無にする
溺れているような息苦しさ
閉ざされた日常
皺を刻みひとつずつ死んでいく時間
せめて僕らが人間でなかったら
例えばタヌキとかミーアキャットとか
せめて人間が僕らだけだったなら
その他はフェネックとかプレーリードッグとか