僕はかかしだから足がない
人のように歩き回れない
いつも人から「歩いてみろ、できないのか?」と
馬鹿にされ からかわれる
もう死んでしまいたいとか
いつか殺してやろうかとか
そんな事思っちゃいけないという思いとのせめぎ合い
「歩けないのになんで生きているの?」
「歩けないのにどうやって生きていくの?」
どうしたらいいのかわからないけれど
どうしたらいいのかなんて考えても意味がない
ないものはないんだから
嘲りに耐えながら
この姿で這いずり回るだけだ
耐えるために生きて
生きるために耐える
いつか状況を変えるために
死ぬという選択肢はなしだ
短期間で変えるために
屈辱を祈りに変えて
命を消費しても真剣さを生み出して
黄土色は水色にならない
かかしは人になれない
だったら黄土色のままで
かかしのままで
水色にはない輝きを
歩けやしない生き様を