はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

人形

わがままな僕は
都合のいい人形が欲しかっただけだ
それはただ首を縦に振る
崩れない笑顔をたたえた


腹を空かした動物のように
それを目で追いかけ
つかめない日々 捕まえられない日々に
気力をなくす


そんなつまらない暮らしはいらないと
言って壊すことがもうできない
宝玉が
ここにもあるから
あの人形に埋まっているものと
同じものが ここに


人形を 下さい
思い出す ひとつの痛み
昔 溢れ出した強烈な想いが
涸れた地面を抜けるように
今溢れる