はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

エゴイズム

ベルトコンベヤのように流れていく世間の営み そこから外れた所に小さな宝物が落ちていることがある 手を伸ばしてそれを取りたいが ベルトから落ちて流れを狂わせる危険がある エゴイズムと公共の利益 リスクへの挑戦と惰性への追従 二つに一つ 燃え尽きた灰…

願いよ叶え

きれいな音色が僕の不安を殺してくれる 短絡的な淡い期待が僕を明るくしてくれる 外では必死に大人ぶっても 内ではありのままをさらけ出そう 「こうあらねばならない」 「せめて人並みでいたい」 そんな考えは捨てることにした 末期ガンを治した人が僕を勇気…

切り離したら

余りにも痛むので 思わず呼吸が苦しくなるほど 僕はぼんやりする 無視と差別 罵声と混乱 仕事の山 期限の切迫 見失う糸口 重なる残業 そんな苦しみが比べものにならないほど ひどく痛む胸の奥 片手で押さえる 現実感のない ずっと夢を見ていたような ふわふ…

落ちた破片

自分のどこか一部が取れて 転がり落ちてしまった いらないや 僕は笑って放り投げる 朝は夜になり 太陽は月になり 小鳥はこうもりになり 苦痛は愉快になる 日が沈んだ後 この星の自転が止まる やがて地表は凍りつき 氷河期に戻るだろう 突風が吹いた瞬間 僕を…

生(せい)

僕を抑圧するものよ お前を許さない この生活を奪われても お前を許さない それはあるいは上司であったり あるいは差別や罵倒であったり あるいは傍若無人な隣室の住人 あるいは友人からの一方的な批判 あるいは恋人の豹変 あるいはバーンアウト あるいは狙…

それでも

駄目でもいい できることをやってみる 間に合わないかもしれない 無駄なのが目に見えている それでも あきらめてほったらかすより 何かしていたい 自己満足か 現実逃避か 愚直か馬鹿か ただの偽善か 駄目でもいい 何かしていたい 役に立たなくても もう間に…

いた

自分以外に詩を書く人間を やっと見つけた ペンを研ぐ真似をして 僕は歯ぎしりする

出口のわからなくなった迷路 壁を伝うのはもうやめて 白いペンキをかけてしまおう 積木で組み立てた城 接着剤で固めずに もう一度崩してしまおう 走るために足枷をはずす 腐った一部を切り落とす そんなふうに 今 白いペンキをかけてしまおう あなたは泣いて…