はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

捨て子

近寄るものを 僕は遠ざける 傷付かないために 傷付けないために かける言葉を僕は知らない 笑顔の限度を僕は知らない とるべき距離や 読むべき無言を 疎んじられ 忌まわれ 僕は傷付き 傷付ける 喉の奥から込み上げる 腹の底から沸き上がる 黒いどぶがあなた…

手紙

手紙をこれからは全て 手渡しにしようと思う 封筒に包まれた暗号文ではなく 手書きのメモにしようと思う 読めない手紙は意味がない なぜならそれを読むのは神ではなく 見ず知らずの人間だからだ

願い

飽き性で 諦めの強い 移ろいやすいこの命よ もっと大きく開けてくれ 疲れ切って灰になるまでも 自分にがっかりして泣いたって 何にもなりゃしない 駄目な自分を どうしても許せない自分 追い詰めて 追い立てて 律したつもりになっている 腐った自分に 勝手に…

ひとつの答え

将来の事を考える時 生きる意味や喜びを考える時は 「自分が何をしたいか」ではなくて 「自分がどう役に立つか」だと思う

狼の子と毒のエサ

「わんわんわん おなかがすいたよ おかあさん」 「よしよし これでも食らいなさい」 口に押し込められた毒を噛みながら 狼の子はぴんぴこりんによろめきました 「わんわんわん」 狼の子は自分が犬になった気がしました 口からは血が垂れています 「おなかが…

怨恨と自分との間を

大嫌いな奴の前で 狼のように吠えてやりたい 攻撃的に思い切り 僕は自分が嫌いだ 口先だけで何もできない 役立たずのクズだ 大嫌いな奴の前で 狂人のように奇声を発してやりたい 嘲笑的にわざとらしく だから執念深く その場面をイメージし続け 執拗に自分と…

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もう僕の話なんか聞きたくもないだろう 信じることなんか大してできないだろう 僕も同じだ 自分にひどくうんざりしている だから聞き流してくれて構わない 一言だけ言わせてくれ 長い時間がかかるかもしれない それでも いつの日か僕が 家族や友人や周りの人…

もう僕は自分でいたくない

なぜ 涙が出るのか わからないが もうくたばりそうだ 求めるものと 守ってきたもの 無能さと 役立たせられない能力 燃え尽きそうだ

ミッドナイト ブレインロック

真夜中に鳴り出す頭の中の音楽が 僕の眠りを叩き潰す 暗闇の中で狂ったように叫ぶ 静寂の中で糸が切れたように暴れ出す きみがいなくなったこの町での暮らしは どこに行くにもきみを思い出す いつも一緒に歩いていたから どこに行くにも孤独を思い知る 明け…

ギロ使い

あの子はかわいいギロ使い バンドの中でただ一人 あの子はかわいいギロ使い 誰でもできると侮るな あの子はかわいいギロ使い どこで使うかその音を あの子はかわいいギロ使い ラテンの血などないけれど