はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

捨て子

近寄るものを
僕は遠ざける
傷付かないために
傷付けないために


かける言葉を僕は知らない
笑顔の限度を僕は知らない
とるべき距離や
読むべき無言を


疎んじられ
忌まわれ
僕は傷付き
傷付ける


喉の奥から込み上げる
腹の底から沸き上がる
黒いどぶがあなたにかかる
僕はまた自分に失望する


気味悪がって離れるあなたを
傷付けられて逃げるあなたを
親に捨てられたような目で
僕は見送るしかない