はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

白く燃える

知らず知らずのうちに転げ落ちて
気が付けば泥に埋もれている
僕は生きる手段をなくしてしまい
吹き付ける風の中で冷え切っていく
消えていく体温と意識の浮遊感
悲しい気持ちさえもう起こらないのに


あなたと過ごした長い歳月が
胸の奥できれいな色に染まる
数え切れないほどあなたを傷付けて
何度も何度も泣かせたけれど
それでも絶えないあなたの健気な優しさが
白く燃える花を今 咲かせている


昔のことなのに
僕にはそう思えない
目の前にあなたはいないのに
僕にはそう思えない
花が白く燃えている