はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

賭けと衝動

見えますか この煙が 見えますか 小さな焦げ目が これはただ答えがわからなくて そちらを目指して泳いでいる わずかな希望に賭けた男の 残り少ない情熱の切れ端です 馬鹿な奴と 笑うもいいでしょう 哀れな奴と 呆れるもいいでしょう 答えなんかわからない わ…

不眠

不眠の夜に 不眠の夜に皿を割る 散ったかけらを拾い 掻っ切りたい目の前の景色 何のために底で呻く 何のために

最後のあがき

数ヶ月に一遍燃やす火は 一瞬で燃え盛り、束の間で消える 消えて、少しぼんやり過ごした後 灰の中に温度が残っているか 時々手を当て確かめては 火を起こすための道具を探す 見つからない火打ち石 見つからないマッチ棒 温度がなくなる前に 早く大人にならな…

弱小第三勢力

大脳も小脳も 使い物にならない 感覚だけが頼みの綱らしい が そんなもので飯を食うのは難しい 精神論で頑張ったところで 頭の構造は変えられやしない 八方塞がりの日々 とりつかれたように 感覚だけを研ぎ続ける やる気のないまま 適当でいい加減に暮らせた…

とりとめもなく 頭の中がぐちゃぐちゃだ 忙殺 という津波 日々の仕事に押し流されて 大事な何もかもがほったらかしだ 見せかけの安定生活をやめて 犬みたいにその日暮らしをしてやりたい 無難に回る薄給を捨てて 時間と健康を取る投げやり (貧しさにはわお…

かばん

空っぽのかばんに貼り付いている 一枚の小さなもみじ 触れているあたりを赤く染め 冷たい風を呼んでくる かばんの中には映像が流れる 見覚えのある笑い顔や どこかで見た泣き顔や おぼろに何度も繰り返す にわか雨が降り出して かばんの中は掻き回された 突…

勘違いの日々

全てがどうでもいいはずなのに 支えが欲しいと思う 何にも執着なんて持てない 人生に興味がないのに それでも日々生きる中で 時折得られる喜びに騙されて 生きてみようなどと勘違いする 勘違いさせてくれ 束の間の閃きで 何かの間違いで 騙し続けてくれ 自分…

残ったまま

消しても消しても 消えない文字のように 二度と取れることのない きれいなおもちゃに付いた傷のように 残ったままなんだね ずっと 酒を日々飲んだくれても 意味なく突っ走ってみても 残ったままなんだね ずっと 拭い去りたい気持ちと 大事にしまっておきたい…

楽しくてしょうがない

頭の中でうさぎが跳ねている 僕の周りでうさぎが跳ねている 表皮の裏を探りながら 僕はだんだんおかしくなる 生活は一変した 前腕と上腕を鍛え 仕事に真面目に取り組み始め 仲間との談笑が増え 電車での読書を再開し 言うべきことを言うようになる 弱い自分…