2007-04-03 白 出口のわからなくなった迷路 壁を伝うのはもうやめて 白いペンキをかけてしまおう 積木で組み立てた城 接着剤で固めずに もう一度崩してしまおう 走るために足枷をはずす 腐った一部を切り落とす そんなふうに 今 白いペンキをかけてしまおう あなたは泣いていた それから微笑んだ 僕は表情を変えられない 電車の窓から流れる景色に 溶け込むこともできないから 僕は自分の背中をつねって 生きていくことにした 崩した積木を両手に持って 少しだけ笑ってみる