はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

出口のわからなくなった迷路
壁を伝うのはもうやめて
白いペンキをかけてしまおう


積木で組み立てた城
接着剤で固めずに
もう一度崩してしまおう


走るために足枷をはずす
腐った一部を切り落とす
そんなふうに 今
白いペンキをかけてしまおう


あなたは泣いていた
それから微笑んだ
僕は表情を変えられない


電車の窓から流れる景色に
溶け込むこともできないから
僕は自分の背中をつねって
生きていくことにした


崩した積木を両手に持って
少しだけ笑ってみる