はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

紛れ込んだまま、今も生きている

一方的な思い込みで絶望して
自殺を前提に聞いた歌
病気だった僕には
音楽が点滴代わりだった
あれから一年半
獣性の克復と
社会からの逸脱
そして 自殺からの解放


蜘蛛が壁を伝う
上の階から床を蹴る音が続く
中にいる修羅が天井を叩けと唸る
だが今日はあえて無視する
一方的な思い込みを排して
道が塞がっていないことを確かめる
何もできずにいた毎日に
楔を打ち込む準備を


二週間前からこの部屋に紛れ込んで
今も生き続けている蜘蛛
何を食って生きているのか知らないが
殺すのも忍びないのでそのままになっている
早く巣でも作って落ち着いてくれればいいのに
そう考えた所で
自分も今 それなんじゃないかと
ふと思う