手の鳴る方へ
過去に刺さった棘と
今 刺さっている棘
人と出会うことに痛みを感じることがあると
初めて知った
耐え難い痛み
倒れ込んで耐え続け
頭がおかしくなったんだと
気が付いたふりをする
本気になれないのは
既に目標が達成されたからであり
現在 緊急の懸念事項が皆無だからであります
そう言った所で ただの小乗主義
痛くてしょうがないのだけれど、どうすればいい
「ほらこっちだよ、階段をのぼりな」
直面する痛みと 接点の見えないどこか遠くの理想
訳も分からず手の鳴る方へ
刺さったまま 迷ったまま
現在 緊急の懸念事項が皆無だからであります
頭がおかしくなったふりをして
訳も分からず手の鳴る方へ