はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

分岐点

今まで大きな分岐点に来ると
何かにつけて迷ってきた
右か左か選ぶこともできず
ぐねぐねとどっちつかずに歩いてきた


そして時間が流れ、全てが過去になった
選択をせず、ほったらかしにした人生
ろくに考えず、楽な方へ逃げてばかりいた青春
経験にもならず、成長もせず
ただの石ころになった歳月


そんな
乾き切った荒地を見るような気持ちで
僕は昔を振り返る
そして今
襲い来る1000匹の鼠を前に
何もかも破壊する暴風雨を前に
僕は立ち尽くしている


失うのは嫌だ
でも
失わないことで失ってしまうもの
傷付けないことで傷付いてしまうもの
そんなものがあることに
薄々気付き始めて
僕は立ち尽くす


苦しむのをわかっていながら
奈落の底に落ちてみようか
駄目になるとわかっていながら
今の安定を捨ててみようか
僕は歯を食いしばる
砂のような過去をなくすために
鼠、今行くから待ってろ