はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

盲目飛行

ぶつけて、ぶつけて、
ぶつけまくった愛情が
いまだに溢れて治まらない
壁にぶつけても跳ね返らない
持て余してはゴミのように捨てる
空っぽになった途端、また溢れ出す


たくさんの場面
きれいに残りすぎる記憶が
強い痛みになり
消せない


音楽を聞く
食事も休眠もそっちのけで
音楽を聞く
食事も休眠も魅力がなくなって
音楽を聞く
くたびれてもなお


心臓がキリキリ鳴ると
あきらめて飯を喰う
喰ったらその場に倒れ込み
こうもりのように真っ昼間に眠る


こうもりのように
目が見えないで飛んで行けたらいい
聞こえない叫びをまき散らして
闇夜をさまよい切れたらいい
いつまでもずっと
崖にぶつかって落ちるまで


ぶつけて、ぶつけて
ぶつけまくった愛情
こうもりのように
寒い夜が来るまで寝てろ