はらぺこタヌキのらくがき帳

詩を書く練習をしています。

2010-01-01から1年間の記事一覧

ベス

自由になりたい 一昔前のロック野郎みたいなことをふと思う これまでの路線を逸脱 今さっきの話をフラットに 無意識下の枠組みを無視して 前例がないからどうなの? 前代未聞って何? 今思い付いたからそのまま言うね 相手に害を与えない矛盾を剛速球 命の本…

一日の終わりに

地中の超巨大遺跡宮殿は 尖塔の窓の所まで掘り出して 窓から中に出入りできるようになった 腹が減って 腹が鳴って 時々お菓子が食いたくなって お菓子の家の壁をちぎって食ったりしたけれど 宮殿の尖塔はとてもきれいで見事な造りで 窓から入れる一室は思い…

遺跡

すぐそこにあるお菓子の家 そこに入り込み、そこに住むことが 人生最大のイベントだと思っていた でもそれはお菓子だから やがて腐りもするし、ばらばらに壊れもする ちょっと雨が降ればめちゃくちゃに溶けて流れてしまう それなのにそのことは考えまいとし…

今をこらえ抜く

甲が僕の背中を数本の刃でなでつける 乙が僕の頭を的にしてダーツを続ける 丙が僕の体の全輪郭目掛けて塩を巻く 一日に数度 一週間に数日 一カ月に数期間 きっかけは取るに足らない小さな言動 遠くから 何もしない振りの攻撃をする甲乙丙に 僕は攻撃をしない…

人格化

ある人が他の人の中で 「存在」ではなく「人」たりうるには 「好条件」ではなく「出来事」が必要だ スペックは単に対物視点 出来事はそれがそのまま人格化する

ロバノミミ

時々 そのセキセイインコは 僕の放った感情を感じ取ったかのように振る舞う 僕を見据え、それとなく近付く かと思えば 羽毛のように掴み所もなくふいと飛んで行ってしまう 訳がわからない その行動に法則性が見えない だから僕はまた感情をぶちまける 王様の…

どんなものか知らないけれど

その感情がどんなものか僕は知らないけれど それと同じ行動をしていればいつかわかるだろうと 思ってさ やってみたけれど まだわからない 洗濯機が回り終わった 同じトラブルの繰り返しでほとほと嫌になった これが宿命かよって思って 柱をバットで叩いた 何…

羽化

忘れられない たくさんの人が 僕の横に並んで 後ろに連なって 一緒に身を捧げたことが 頭から離れない 時間と声を捧げたことが ひとつの戦いが終わって その印に 僕の顔の表皮がただれた それはあっという間に治ったが スプレーで固めた髪が 突き刺す闇とそ…

ガソリン

そこにいるはずの人が 今 いない ここにあるはずのものが 今 ない 宿業ってガソリンが 俺の中から流れ出して そこらじゅうが臭いんだ ああ ぎょうじょうしゅうる ふぐじとく 何も手につかない 一日をドブに捨てて ガラクタまみれの部屋を見渡していた 鳴らな…